女性のバックパッカー旅は男性よりも危険が伴うため、女性一人で海外へ出るハードルは高く感じられるでしょう。
ただ、最近は女性のバックパッカーも確実に増えています。
安全性の問題から、ひと昔前まで女性のバックパッカーは少なく、日本人バックパッカーの女性の割合は20%でした。
しかし、近年はYoutuberやノマドワーカーといった、バックパッカーのような生き方をする女性も増え、こうした女性も含めると一人旅をしている男女比率は半々くらいになっていると感じています。
海外の日本人に宿に行くと、男性よりも女性バックパッカーの方が多い光景を目にすることも珍しくありません。
また、ネット情報が発達した現在は、女性が一人で旅をしても安全な国・地域の情報や身の振る舞い方は事前に得られるため、ひと昔前よりも女性バックパッカーが危険を回避しやすいのは確かです。
そのため、個人的には女性一人でも尻込みぜずにバックパッカー旅へ踏み出してほしいと感じています。
そこで今回の記事では、バックパッカー旅をしたい女性に向けて
- 旅における注意点
- 治安の観点から見たおすすめの旅先
- 女性バックパッカーの便利グッズ
を紹介します。
女性とバックパッカー旅の相性は抜群!女性の方が旅を楽しめる?
女性も男性も海外へ出る一番の目的は、総じて「知らない土地の文化や歴史に触れること」「自由に毎日を過ごしたり自己発見のため」ですが、別項においては男女間には若干の違いがあり、実は女性の方がバイタリティが高く、旅にハマりやすい傾向にあります。
2006〜2008年に北九州市立大学と中国・北華大学外国語学部の教授が実施した調査によれば、主に男性は「安さ」や「気軽さ」といったリフレッシュを求めて旅をする人が多い一方、女性は「現地人との交流」「海外ならではのカオスな体験」「余暇活動の充実」を求めている人が多いという意外な結果が出ています。
また、女性バックパッカーは上述したように男性よりも危険が伴うため、男性に比べるとバックパッカー初心者の割合こそ少ないものの、実はリピート率は男性よりも高い(4回以上のリピート率の男女比率は男性20%弱に対して女性は約30%)のが驚きです。
筆者が愛読していた真鍋かをりさんの著書「世界をひとりで歩いてみた」でも、真鍋さんは1回の海外旅行で魅力にハマり、その後6年で20ヶ国以上も旅をしたとのこと。女性の方が感受性が高く、何事も楽しめる能力が高いのでしょう。
男性の方が行動力が高いイメージがありますが、旅に関しては女性の方が渇望心が強くなりがちで行動力が高くなる傾向にあります。
意外と多い女性の一人旅
「また、面白い調査結果として、実は40%もの以上の女性が一人でバックパッカーをしています。これは単に「一人が好きだから」「旅行期間や予算、行き先が合うリアルの友達が中々いない」という理由も考えられますが、いずれにせよ上述した調査結果と合わせると、女性は一人で海外へ出てもバイタリティ高く行動でき、かつリピートするほどバックパッカー旅にハマりやすいということ。
つまり、女性とバックパッカー旅は相性が良く、多くの女性が想像以上に楽しめているということでしょう。 ただ、そうは言っても繰り返しになりますが、やはり危険は男性よりも多いもの。 下記では女性がバックパッカーをする上での注意点を記載しているので、是非意識してみてほしいです。
女性バックパッカー旅における6つの注意点
女性が特に男性以上に気をつけるべき点は、主に以下の6点です。
- 滞在先は治安の良い都市のみに絞る
- 口コミ・評判の良い宿に泊まる
- 他人との関わりは極力もたない
- 過度な露出、体のラインが見える服装は控える
- 渡航先で過去に日本人が巻き込まれた事件を確認しておく
- お金で安全を買うという意識を持っておく
上記は男性も意識すべきことですが、こと女性に関しては過剰に気をつけるくらいで丁度良いです。実際、女性バックパッカーが事件に巻き込まれた事例では、上記6点への注意が欠如していたケースが多いです。
逆に言えば、上記6つの注意点さえ意識していれば、決して女性バックパッカー旅は危険ではありません。
滞在先は治安の良い都市のみに絞る
治安が良いと言われている国でも、都市によっては治安が悪い場合もあります。
例えばバックパッカーが必ず訪れるタイは比較的治安がよい国とされ、女性バックパッカーを頻繁に見かけますが、それはあくまで有名観光都市やリゾート内のみでの話です。
少し田舎の方に行くと、途端に同じ国とは思えないほど人通りが減る一方で、柄の悪そうな集団や野良犬は増え不穏な空気を感じます。
(タイの田舎において最大の都市「コラート」の夜の様子。タイの田舎においては最大と言われる都市ですら、まだ夜9時前だというのに歩行者が全くいない。シャッターもほぼ閉まっている)
もし行くのであれば、信頼できるバックパッカー仲間と一緒に行ったり、現地では暗くなってからの行動は絶対に避けるべきです。
口コミ・評判の高い宿に泊まる
安宿に女性一人で宿泊すると、いかがわしい目的を持った宿の男性スタッフが夜にいきなり部屋に押しかけてくることがあります。そういった悪質なスタッフがいる宿を避けるためには、必ずホテル予約サイトで口コミ・評判を確認して、できるだけ評価が高い宿に泊まりましょう。
筆者がおすすめするホテル予約サイトはagodaです。口コミを宿泊者のタイプに絞って閲覧 できるため、実際に一人で泊まった日本人女性の口コミを確認できます。中には上記のような「夜にいきなり宿の男性スタッフが部屋を尋ねてきて怖かった」なんて口コミを本当に見かけます。
こうして事前に口コミを見ておけば、より危険を回避できます。
また、日本人が運営する日本人宿に泊まるのもおすすめです。日本人宿だからと言って100%安全とは言えませんが、運営元がハッキリしているため万が一トラブルがあっても対処しやすいです。口コミに関しても宿泊記などのブログ記事を見つけやすく、より詳しく安全性を確かめられます。
また、日本人バックパッカー同士で情報交換できるメリットもあります。
他人との関わりは極力もたない
海外で一番のトラブル要因になっているのが「見知らぬ人との関わりを持つ」こと。
観光地にて現地人が流暢な日本語で「日本人ですか?僕は日本人が大好きだから、無料で案内してあげるよ」と言われ付いて行ったり、バーでたまたま隣に座った外国人と意気投合したと思い込んで他の店をハシゴしたり…。
こうした行動は本当に軽率かつ危険性が高く、それでいて女性は男性よりも誘われる確率が高いので要注意です。
そして万が一トラブルに発展したら、被害の程度も間違いなく男性より高くなるため、「海外で向こうから声をかけてくる人は100%怪しい」くらいの認識を持っておいた方が良いです。
過度な露出、体のラインが見える服装は控える
欧米人の女性バックパッカーには、ホットパンツにタンクトップの服装をしている人が多いですが、お手本にしてはいけません。
「彼女らは欧米人で気が強そうだから、あんな格好をしても被害に遭わないんだ」なんてことはありません。実際、軽い痴漢なども含めると、欧米人女性もめちゃくちゃ被害に遭っています。
過度に露出した服装、体のラインが見える服装をしてメリットは何一つありません。ただでさえアジア人は欧米人よりも甘く見られているため、被害に遭う可能性があがります。
また、公の場での化粧も控えましょう。公の場で化粧をしている人は、仕事前の娼婦だと思われることがあります。
渡航先で過去に日本人が巻き込まれた事件を確認しておく
安全と言われている国・地域でも、調べると過去に日本人が被害に遭った例は少なくありません。
渡航前には必ず事件の概要を確認してみましょう。どこでどんな行動を取りトラブルに巻き込まれたかがわかるので反面教師にできます。意外にも「そんな場所(行動)でトラブルに巻き込まれたの?」と思える事件は多いものです。
お金で安全を買うという意識も持っておく
バックパッカーには現地ツアーを使わない人が多いですが、少しでも危険性がある場所へ行く際には、お金を払ってでも現地ツアーを利用しましょう。
例えば渡航先の空港に深夜到着する場合、安いからと言って一人でタクシーに乗るのは危険です(海外では現地人女性ですら、夜に一人でタクシーに乗ることは少ない)。
現地ツアーで送迎車を予約しておくべきです。宿も同様で、口コミ評価が高い安宿を探せないのであれば、多少お金を払ってでもグレードの高いホテルに泊まりましょう。
海外では、安全はお金で買うものという意識を持っておきたいです。
治安の観点から見る女性バックパッカーにおすすめの旅先
まず先に、初心者はインド、アメリカ、南米、アフリカ諸国は渡航先から外すことをおすすめします。
インドはそもそも世界的にいまだ女性の地位が低いこともあり、日本人女性が一人で歩いていると「カモがネギしょってやってきた」みたいな態度で、あの手この手でしつこく(本当にキレそうになるくらいしつこく)話しかけてきます。また、あまりにも女性旅行者の被害が多いため、一部のバックパッカーからは「レイプの国」と言われているほどです。
次にアメリカ。危険と言われているインドよりも、統計ではレイプの発生件数が多いです。そして南米やアフリカ諸国はさらにそのアメリカを上回る危険度です。男性ですら旅慣れした人が行く場所と認識しています。
こう見ると「海外ってどこも危険じゃん」と感じられるでしょう。確かに日本に比べるとどこも危険ですが、治安の観点から見て女性バックパッカーも楽しく旅できる国もあります。
タイ・チェンマイ。彩り豊かな美しい古都
(タイ・チェンマイの街並み)
タイの有名観光都市やリゾートはどこもおすすめですが、中でも特におすすめしたいのがタイのチェンマイ。タイ国内では比較的気候が良く、街中には美しい寺院や古民家スタイルの可愛いカフェが軒を連ねています。
女性向けの銀細工アクセサリー店、プチプラ雑貨店、山岳民族のお店も多々あり、街を歩いているだけでテンションが上がるでしょう。日系のツアー会社も多く、言語の不安も感じません。
また、タイといえば売春が盛んで、売春婦といちゃつく日本人男性を見かけて気分が悪くなる女性が多いですが、チェンマイはタイの有名観光都市にしては珍しく売春業が盛んではありません。
こうした理由から女性バックパッカーの人気渡航先として近年有名になってきています。
イラン。イメージとは異なり安全で親日。美しい建築物が多い
イランを含めたイスラム国家に対して危険なイメージを持っている人は多いでしょう。筆者もそうでした。しかし、実はイランは意外にも日本人バックパッカーに人気の渡航先であり、メディアで報じられているほど危険な国ではありません。
そもそもイランのイメージを悪くしているイスラム原理主義者は本当にごくごく一部の人達。日本にも過去に過激な新興宗教団体が存在していたわけですが、そういった人達は日本人のごく一部であるのと同様です。
一般のイラン人達は親日度が高いです。その背景には日本のNHKドラマが国内で大ヒットしたなど、外交的な部分のみならず、日本人のカルチャーや考え方も好かれているからです。 また、イランが女性バックパッカーに人気な理由に挙げられるのが、美しい建築物の数々。
(イランの人気観光地。シーラーズの「ピンクモスク」)
こうした、鳥肌が立つほど美しい建築物の数々で感動を覚えられることから、イランへ行った女性バックパッカーの満足度は非常に高いのです。
台湾。見どころが多く、親日でバックパッカー初心者には最適
台湾はバックパッカーでない普通の女性一人旅にも人気の渡航先であり、魅力を挙げるとキリがないと言えるほど素敵な国です。
まずなんと言っても治安の良さが群を抜いて良い(女性一人旅でも全く心配ないと言えるレベル)。体感的な治安は、日本の地方都市と同じくらいといったレベル。もちろん夜に一人出歩くのは推奨できませんが、それでもそこまで心配ありません。
また、周知のとおり親日国であり、日本語が通じやすいです。海外旅行自体が未経験の人でも不安要素が少ないです。
そしてなんと言っても魅力的な観光地や食べ物の数々。代表的な九份はもちろん、士林夜市のようなナイトマーケットの屋台で食べ歩きも楽しめます。
ただ、物価に関しては、おおむね日本の2/3くらい。激安というわけではありませんが、それでもタクシーやレストラン、ホテルなどの旅で利用するサービスは、まだまだ日本より安い印象。
女性が気軽にバックパッカーできる国としてはナンバーワンと言っても良いかもしれませんね。
女性バックパッカーが持ち物に含めたい便利グッズ5つ
筆者は男性なので使用感まではお伝えできませんが、多くの友人女性バックパッカー達に「旅に持って行って良かった便利グッズ」を聞いてみましたところ、以下5点が便利だったという声が圧倒的に多かったです。
- 指輪
- シームレスショーツ
- 日焼け止め
- スカーフ
- ベビーパウダー
バックパッカー旅を計画している女性は是非参考にしてみてください。
指輪
指輪は意外と活躍するようです。と言うのは、誘いがしつこい男性に対して指輪を見せることで、既婚者であることをアピールできるからです。男性からの誘いが断りやすくなります。
シームレスショーツ
女子旅必須のアイテムと言われるのが、ユニクロのウルトラシームレスショーツ。通気性、速乾性に優れ普段使いでも便利なのはもちろん、シンプルなデザインなので宿の共用スペースで干していても悪目立ちしません。
日焼け止め
特に常夏の国は、日本よりも紫外線が強いので必須のアイテム。普段から日焼け止めを使用している人はご存知でしょうが、以下の点を重視して商品を選ぶと良いです。
- SPF数値、PA数値が高い
(肌の黒化やシワの原因を防ぐ数値) - クリームタイプ
(肌に密着して崩れにくい) - 石鹸で落とせるタイプ
(ノーメイクの日でも気軽に使用できる)
スカーフ
寒さ対策でも使えますし、首に巻いて日焼け防止にも使用できます。
ベビーパウダー
肌荒れを防ぐ効果があるのはもちろん、ドライシャンプー代わりにも使えるので便利。バックパッカー中にシャワーに入れなかった際に活躍します。
不安解消。リゾートバイトで旅慣れしてみる
いかがでしたか。確かに女性のバックパッカー比率が増えてきているとはいえ、やはり女性は男性以上に危険が付きものであることもお分かり頂けたかと思います。女性であれば、家族や知人に海外一人旅を反対されることもあるでしょう。
ただ、冒頭でも述べたように、だからと言って旅をためらうのは勿体無いことです。そこで、「家族や知人に心配をかけずに旅慣れする」ためにも、まずは国内をバックパッカー旅行してみることも大いにおすすめします。
国内と言えど、バックパッカーを体験することで、自分に合う旅の期間や持ち物、人との距離感の掴み方がわかってきます。
また、例えばリゾートバイトで全国を転々としながらバックパッカーの擬似体験をしてみることも非常に有効です。リゾートバイトは全国各地の観光地や行楽地にて、短期期間で住み込みながら働くアルバイトです。
生活様式は非常にバックパッカーと似ているうえに、同じように旅が好きな女性も多く働いているのがメリット。旅好きな仲間を作れます。
普段の生活では旅といった趣味、旅の予定や予算まで合う人は中々出会えないでしょう。しかしリゾートバイトであれば、同じ夢や趣味を持つ仲間と出会えることがあります。
また、リゾートバイトで旅に慣れ、それから本格的なバックパッカー旅に出るのであれば、周囲の心配も軽減することでしょう。
パックパッカーを計画している女性は、是非リゾートバイトも検討してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
伊藤 良二
伊藤 良二
3年間で10箇所のリゾートバイトを経験。現在は日本とタイの二拠点生活を送りながら、アフィリエイター兼WEBライターをしています。 タイの魅力はスバリ!「タイの寺院は美しいから」。
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