「バックパッカーをやろう!」と思ったのはいいものの、(特に海外旅行自体が初めての人だと)以下のような疑問が生まれるでしょう。
- なにから準備すればいいの?
- 期間はどのくらいがいいの?渡航先はどこがいいの?
- 航空券はどこで買えるの?
- 国から国への移動ってどうやるの?
- 海外へ行くのにビザは必要なの?
海外へ行くわけですからこうした不安は付きものですよね。その気持ち、よくわかります。筆者も初めてバックパッカーする時は、疑問が多すぎてなにから整理していいのか全くわかりませんでした。
そこで今回の記事では、バックパッカー歴5年以上の筆者が上記の疑問を解消します。
以下の順番でバックパッカーに必要な準備を整理していきましょう。
- 渡航先を決める
- 期間を決める
- 渡航先と期間に応じた予算を設定する
- 保険に加入する
- 航空券を買う
- 荷物を揃える
- あとは勇気を持って飛び出すだけ!
とてもシンプル。難しく考える必要はありません。
最初に旅の期間と渡航エリアを決めよう
まずは旅の期間と渡航エリアをざっくりで良いので決めましょう。期間と渡航先を決めておくことで、必要な予算や持ち物についても絞り込めます。
おすすめの渡航先と期間についても案内したいところですが、もうこれは個人の好みや予算によってかなり変わってくるので、一概に「おすすめの渡航先は◯◯で、期間は◯ヶ月がおすすめ」とは言い切れません。
ただ、以下条件に当てはまる国に行きたい人なら、2ヶ月の東南アジアゴールデンルートをまずはおすすめします。
- 比較的治安が良い(女子一人旅も可)
- 予算は上限40万円くらい
- 日本人に対して好意的
- 簡易的な英語のみで旅できる
- 外国らしい風情やカオスな体験も楽しめる
- 日本人や他国のバックパッカーも多くいる
- せっかくなら複数ヶ国を周遊したい
- 初心者向け
2ヶ月の東南アジアゴールデンルート
東南アジアゴールデンルートとは、タイ・バンコクをスタート地点として、ミャンマーを除くインドシナ半島をグルっと回る(タイ→ラオス→ベトナム→カンボジア→タイ)ルートです。
初心者バックパッカーが必ず通る登竜門的なルートです。日本人に限らず世界のバックパッカーで常にあふれています。
地図に起こすと以下のようになります。
順番 | 滞在国 | 滞在都市 | 滞在期間 (合計63日) |
---|---|---|---|
1 | タイ | バンコク | 1週間 |
2 | タイ | チェンマイ | 1週間 |
3 | タイ | ノーンカイ | 3日間 |
4 | ラオス | ビエンチャン | 5日間 |
5 | ラオス | ルアンパバーン | 5日間 |
6 | ベトナム | ハノイ | 5日間 |
7 | ベトナム | フエ | 3日間 |
8 | ベトナム | ホーチミン | 1週間 |
9 | カンボジア | プノンペン | 1週間 |
10 | カンボジア | シェムリアップ | 1週間 |
11 | タイ | バンコク | 1週間 |
12 | 帰国 |
(滞在期間を考えるコツは、首都や観光都市などの大きな町ほど滞在期間を長くすること。ノーンカイやフエはただの中継地点都市なので3日間で十分)
もちろん上記ルートどおりに回る必要はありません。自分が滞在できる期間に応じて、各都市での滞在日数を削ったり増やしたりしましょう。中継に他の都市を入れるのもありです。
このルートのおすすめポイントは、まず合計滞在期間が約2ヶ月という点。2ヶ月なら例えば大学生でも春休みを使って旅できます。
次にいずれの国も物価が安い点。上記4ヶ国の中で一番物価が高いタイでも、1ヶ月10万円強で過ごせます。
生活費や移動費、宿代、日本からの航空券など、諸々含めて多めに考えても40万円もあれば十分です。
2ヶ月間くらいリゾートバイトをすれば貯められる額です。費用的にもハードルが低い。
国から国への陸路移動のインフラも整っている
インドシナ半島は国から国への移動者が多いため、各国の都市にある大型バスターミナルには、隣国へ行くバスが頻繁に出ています。
(タイ・バンコクのバスターミナル。隣国ラオス・ビエンチャン行きのバスが出ている)
海に囲まれた日本では想像し難いですが、インドシナ半島において国から国への移動は、まるで国内移動のように気軽に実行できます。
カンボジアを除けばビザが不要
さらにおすすめポイントを挙げると、以下のとおりカンボジアを除いた3ヶ国は、ビザなしで1回の入国につき15日〜30日間滞在できます。
各国の滞在可能期間
国名 | ビザの要否 | 滞在可能期間 |
---|---|---|
タイ | 不要 | 30日 |
ラオス | 不要 | 15日 |
ベトナム | 不要 | 15日 |
カンボジア | 要 (入国時に取得可) |
30日 |
カンボジアはビザが必要ですが、入国時に書類申請を記入してビザ費用30USドルを支払えば誰でも取得できます。入国料のようなものです。
上記の理由から、東南アジア周遊は初心者向けでかなりおすすめです。海外旅行自体が未経験の人でも少し勇気を出せば行けます。
もちろんトラブルが0の可能性は否定できませんが、アメリカやインド、ヨーロッパを旅するよりはハードルが低いです。
準備しよう!予算設定→保険加入→航空券購入→荷物を揃える
渡航先と滞在期間が決まれば、必要な予算や保険加入期間、必要な荷物について整理しやすくなります。
予算については渡航先の物価によって変わるので一概に◯◯万円あればOKとは言えません。なので、ここでは上述した2ヶ月の東南アジアゴールデンルートを例に予算の考え方を解説します。
予算 = 滞在費全般 + 保険料 + 往復航空券
ざっくりしていますが、予算の考え方は滞在費全般 + 保険料 + 往復航空券です。
滞在費
滞在費とは、以下表に記載しているように、【食費】【宿泊費】【交通費】【観光費】【雑費】など滞在中に消費する全ての費用を指します。
参考に、インドシナ半島で一番物価が高いタイにおいて、バックパッカーらしい安旅をした場合の1ヶ月の滞在費用は109,000円です。
- タイでの1ヶ月の滞在費用
飲食費計 | 16,000円 |
---|---|
宿泊費計 | 40,000円 |
交通費計 | 35,000円 |
観光費計 | 8,000円 |
その他計 | 10,000円 |
合 計 | 109,000円 |
タイで1ヶ月10万円で過ごせるなら、もっと物価が安いその他インドシナ半島諸国でも月10万円あれば過ごせるということですね。
まず滞在費は2ヶ月で218,000円あれば足りることがわかりました。
保険料
海外旅行保険の加入は必須です。ただ、海外旅行保険はインターネットで申し込めばそこまで高くないので安心してください。
参考に、ジェイアイ傷害火災保険(一番安くておすすめの保険会社)でインターネット申し込みをするとしましょう。東南アジアでの2ヶ月間の保険料は37,000円くらいです。
この時点で、滞在費と合わせて合計255,000円(滞在費218,000円 + 保険料37,000円)が必要ということがわかりました。
海外旅行保険付帯のクレジットカードに加入すれば保険料は無料
海外旅行保険付帯のクレジットカードを持っていれば、日本出国から3ヶ月間は保険が適用されます。年会費無料のクレジットカードを作れば実質保険料は無料になるということ。
近年は無職や学生でも作れる海外旅行保険付帯のクレジットカードがあるので、まずはクレジットカード発行を検討しましょう。
往復航空券
往復航空券を購入するのも旅行代理店などの実店舗窓口ではなく、インターネットでの購入が安いのでおすすめです。
インターネットでの航空券探しに利用するのは「スカイスキャナー」一択です。スカイスキャナーは指定したルートの航空券料金を、LCC含め多数の航空会社から一括で比較できるため、最も安く最短で行ける航空券をすぐに探せます。
上述した東南アジアゴールデンルートの場合、【往路】日本→タイ【復路】タイ→日本の航空券を探せばOK。
航空券の料金はシーズンやその時の世界情勢によっても料金が上下しますが、現時点で筆者が調べた日本(東京)⇔タイ(バンコク)の往復航空券料金はエアアジア(air asia)で35,000円。
この往復航空券料金に「預け手荷物料金(LCCの場合、別途料金がかかる。片道8,500円)」を加えた料金が、52,000円。
ここまでで、予算は最低でも合計30,7000円(滞在費218,000円 + 保険料37,000円 + 往復航空券52,000円)必要ということがわかりました。
初心者は+10万円余分に用意しよう
バックパッカーが初めての人は、+10万円余分に予算を用意しましょう。旅慣れしていない人は、思わぬ出費が発生する可能性があるからです。
例えば安宿の環境が自分に合わなくて、宿の予算をあげて少し高いホテルに泊まらないと旅を続けられないかもしれません。外国の食事が口に合わなくて、日本食中心になる可能性もあるでしょう(東南アジアで食べる日本食は日本で食べるよりも高い)。
また、旅の途中で消耗品を沢山購入したり、お土産を沢山購入したくなったり、想像以上に出費がかさむ人もいます。そのため計算した予算プラス10万、もっと余裕があるなら20万あってもいいです。
確実に言えるのは、予算が多ければ多いほど安心安全、かつ楽しい旅になるのは間違いありません。
ここまでで、合計407,000円あれば確実に安心ということがわかりました。
最後に荷物をそろえよう
全てが整理できたら、最後に荷物を揃えましょう。
この時点で滞在期間、渡航先等が明確になっているため、荷物は何が必要かも明確にしやすいです。
参考までに、筆者が執筆したバックパッカーに必要な持ち物リストも是非ご覧になってみてください。
最初の3日分くらいの宿は予約しておこう
宿は現地に到着してから探すこともできますが、飛行機疲れしている状態で歩き回り宿を探すのは疲れます。なので、最初の3日分くらいの宿は出国する前に予約しておきましょう。
海外で安宿を探すならagodaやbooking.comがおすすめです。安宿の取り扱いが多く、日本人の口コミを見て比較しながら選べます。
あとは飛び出すだけ!「たびレジ」には必ず登録しよう
あとは当日、勇気を持って飛び出すだけです。このワクワク感を存分に楽みましょう。大げさではなく、本当に新しい世界が待っています。
ただ、ほどよく緊張感も持つことが重要です。どれだけ日本人に友好的な国に行こうとも、治安は日本より悪いのは確かです。また、日本よりもはるかに麻薬の誘惑もあります。
とにかく困ったことわからないことがあったら「ネットで検索する」することを習慣にしましょう。ありがたいことに世界のどんな国にいても、検索すれば先人達が残した情報が見つかることがあります。
また、TwitterなどのSNSでバックパッカー仲間を作っておくのもいいです。一人の時間がなにかと多いバックパッカー旅では、SNSをしていれば孤独を感じにくくなります。なにより、何かトラブルがあれば他のバックパッカー達が的確なコメントをくれることもあります。
「たびレジ」だけには必ず登録しよう
「たびレジ」とは、登録した渡航先の安全情報を外務省が逐一お知らせしてくれるサービスです。
例えば「タイの◯◯地区で日本人を狙ったスリが多発中!」「◯◯地区でデモが発生しています。近寄らないでください」と言った情報を取得できます。
やっぱり不安は拭えない…国内で擬似体験してみては?
ここまで読んでみて「意外と大変そうだなあ…」と好奇心よりも不安が大きい人は、まだ海外バックパッカーは早いかもしれません。確かにいきなり海外に出るのは大変です。不安なことが多いです。筆者も初めての時は不安がありました。
そして、その不安は決して考えすぎではありません。どれだけ経験が長い熟練バックパッカーでも、油断したら危険なのが海外です。
とただ、筆者の場合、それでも思い切って行けたのは、バックパッカーをする前にリゾートバイトを経験していたからです。
リゾートバイトは旅するように生活するバイト
リゾートバイトは日本全国の観光地や温泉地を、旅するように住み込みで働けるアルバイトです。
自分で滞在地を決め、働く期間を決め、滞在地までの交通手段や交通費を調べ、季節や滞在先に合わせた荷物を揃える。生活がまるでバックパッカーそのものです。筆者はリゾートバイトで海外へ行くお金を貯めていたこともあり、旅慣れできていました。
リゾートバイトを始めた目的自体は「最速でバックパッカー費用を貯めたい」というものでしたが、結果として旅慣れもして実際にバックパッカーをする時も、初めての海外にも関わらずすんなり旅できたのです。
それは上述した「準備の整理方法」や「危険回避意識」が身についたからです。国内でやっていたことを海外に置き換えるだけだから簡単じゃん!くらいに思えました。
さらに言えば、筆者は外国人が多いニセコで働いていたため、英語力も身につきました。リゾートバイトには、こうしたバックパッカーにとってのメリットが多々あります。
そのため、いきなり海外に行くのが不安な人は、まずはリゾートバイトを始めるのが絶対におすすめです。上述したとおり最速でバックパッカー費用が貯まります。一石二鳥のアルバイトです。
この記事を書いた人
伊藤 良二
伊藤 良二
3年間で10箇所のリゾートバイトを経験。現在は日本とタイの二拠点生活を送りながら、アフィリエイター兼WEBライターをしています。 タイの魅力はスバリ!「タイの寺院は美しいから」。
あわせて読みたい!リゾバマガジン
リゾートバイトを始める流れ
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ヒューマニックの担当コーディネーターが、勤務エリアや職種、期間、給料など、ご希望にぴったりのリゾートバイト探しをサポートします。
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お仕事決定、出発
勤務先までの交通手段や持っていく荷物の相談など、担当コーディネーターがアドバイスいたします。
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お仕事スタート
勤務期間中も担当コーディネーターがしっかりサポートいたします。お気軽にご相談ください。